学生の頃、ふとしたきっかけで、
まちの人やコトをつなぐ人のもとでインターンをすることになった。
その方はもちろんのこと、その時期に出会った人たちとのやりとりは、
今でも自分の心根を支えてくれている、と感じている。
何よりも、暮らしの中にある感覚や知恵の蓄積に、暮らしている人々の言葉に敬意を払うようになったのは、
そこで過ごした時間があったからだと思う。
人間臭くて、がむしゃらで、真剣で、無邪気なその人たちの言葉を、
家に帰ってからノートに書き留めていた。
今日、ほかの探し物をしていたら、その切れ端がひらりと出てきた。
この話をしてくれた人の顔ははっきりと覚えていないけど、
雰囲気は記憶のなかにしっかりと残っている。
難民支援をしていて、少年たちの保護司をされている方だった。
◇
「人に関わるということはね、
失敗だってするよ。
そりゃ、するさ。
それも全部背負うんだよ。
背負えよ。
何が正しいかなんてわからない。
この前こう言って成功したから、
次もそうだなんて限らない。
どこでどんな行動を起こして、
どんな言葉をかけたらいいのかなんて、
マニュアル化できるもんじゃない。
でも、関係づくりなんだよ。
関係を築いていかないと
何にも伝わらない。
器用に、いい部分だけなんて掴めない。
掴もうとしたら、まわりの掴みたくない部分だって少しは掴んじゃうんだ。
だから、そういう部分も掴んじゃうってことだよ。
そうだろ?」
(え)
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