朝ごはんを食べながら、昨日話せなかったケアの話や今日訪問するお宅の気になっていることを話す。
話すことで整理ができることもあるし、それをわたしたちが解決するのではないこともあるので、状況に対して覚悟ができたり肝が据わったりする。
朝いちばんのケアに行く前に、事務所の前にベンチを出す。
早起きできたときには近くの大きな公園に散歩に行くので、その時に出す。
早く出しておかないと。朝早くからベンチに座れると思ってバス停まで歩いてきてくれる人がいるので。
最近は暑いから、近所のうどん屋さんが貸してくれている白くて大きなパラソルを出す。
加えて、国分寺市の「涼み処」として頂いていた団扇を出していたのだけど(商店会帳からもらった状差しに入れて)、最近ごっそりとなくなってしまったので、今は出していない。
ご近所さんに余っている団扇がないか聞いてみよう。
時間があれば植物に水をやりたいところだけど、ちょっと時間が遅れそうだから、あとでにさせてもらう。
「訪問中」の看板を出して、いざ出陣。
移動中、ご主人がひとりで奥様の介護をしているお宅の前を通る。
草が茂っていて中の様子は見えないけど、ゴミ出してるかな、自転車(ご主人の愛車)はあるかなと、ちらりと目をやる。
パン屋さんの運搬用の車を見かけたり、前の仕事仲間のお宅の前を通ったり(運がいいと、幼稚園のお迎えのバス待ちのタイミングと合う)、たまにばったり知り合いを見つけて「おーはーよー」と大きな声だけ出して通り過ぎる。
そして、お宅に到着。
「今日は暑いね~」
「今日はけっこう涼しいね」
「雨で大変だったでしょう」
ありふれた会話のようだけど、
その日の天気と、ご家族と、おばあちゃんと、わたしが組み合わさってできる、
その時だけのあいさつ。
「あ、この間、ご主人自転車になにかしてくださいました?」
「あぁ。たまには自転車にもあげないとね」とスプレーを吹きかける仕草をされる。チェーンにオイルを挿してくださったようだ。
「帰り道、すごく走りやすかった。ぜんぜん違くてびっくりして。」
「そうよ、お父さんはこうね、手先が器用だからね。」
「器用ですよね」
あぁ、今日が始まっている。
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