いつも、訪問介護ことりに関心を向けてくださり、ありがとうございます。
訪問介護事業所に関心を持ってくださるなんて、
本当に稀有な、貴重な、ありがたいみなさま。
できることなら会ってお話したいですが、それも暑苦しいと思うので、
離れた場所から御礼申し上げます。
細々と続けております、このブログ「ことりの日々」ですが、
この度お引越しをしたいと思います。
(ブログを、ですよ。
事務所はそのままあります。)
新しいアドレスは、
https://houmonkaigo-kotori.blogspot.com/
です。
事業所のホームページとしても使用していくつもりで、作り直しました。
ホームページとしては、まだまだ充実はしていない状況での見切り発車ですし、
これから特に充実して盛りだくさん!というわけではありませんが、
ヘルパーさんの募集や、
勉強会のお知らせ、
バードハウスワークショップのお知らせなども含め、
見やすくお伝えできたらと思った次第です。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
2019年11月25日月曜日
2019年8月20日火曜日
10/7 勉強会&ワークショップを開催します
事業所を開いてからずっとやりたいと思っていた勉強会。
こちらから正しいことを教える、ということではなく、
はじまる前にイメージが固まってしまうことの多い介護について
一緒に考え、視界がひろがる様な勉強会。
いよいよ開講します!
「介護の大冒険」という名前をつけたのは、
本文にも書きましたが、そこには主人公がいるというイメージを共有したかったからです。
生きるというのは冒険をすること。
ひとりで冒険をしているわけではないと、知っていくこと。
介護が必要な状況になっても、大冒険は道の途中。
いろいろな人の意見を聞いたり、相談しながら決めることはあっても、
誰かが勝手に価値観やストーリーを決めつけたりはできないよなぁ、という気持ちに、何度も立ち戻っています。
告知をはじめてすぐ申し込んでくださった方が、
ご家族の最期のときのお話をメッセージとしてくださいました。
知っている方なのに、ご家族のお話を伺うとその方の雰囲気が変わったように見えるのはなんででしょうか。
ご参加、お待ちしております!
■■■
介護の大冒険Vol.1
主人公はダレだ?!山あり谷あり介護を笑顔で終えるためにはじめること講座
~丸投げしない老後の作り方WS~
人生は思いがけないことの連続。まるで「冒険」のようです。
笑ったり苦戦したり誰かと出会ったり、そこには生きているなぁという感じがある。
では介護が必要になったら?
その冒険が自分の手から遠く離れていくような印象はありませんか?でも老後は人生の延長線上でしか訪れません。
この講座は、ある方の一言がきっかけとなって開催に至りました。
「義理の母の介護を数年前に終えた。でもずっと後悔している。」
最期まで自分の人生を生きるにはどうしたらいいんだろう。
家族の、大切な人の冒険を支えるってどういうことだろう。
この問いが、この「介護の大冒険」の根っこにあります。
第1回目は、講師に全国マイケアプラン・ネットワーク代表の島村八重子さんをお招きします。
島村さんのお話をはじめて伺ったときに驚いたのは、「日常のことば」で目の前の人と話すように介護のことをお話ししてくださること。専門用語を使ったり、きれいにまとめたりしない。お話を聞くうちに、「あぁ介護って日常のことで、人生の延長線上で、誰かが答えをもっているものじゃない」と冷静な気持ちとワクワクする気持ちの両方を感じました。本質的なことを穏やかにカラリとおっしゃるすてきな方です。なので、介護のこと知識や経験のある方もそうでない方にも、参加していただきたいです。
「マイケアプラン」とは、自分の老後をケアマネージャーに丸投げせず、自分自身が送りたい生活をしっかり考え、自らケアプランをたてること。
今回は、介護の時間がはじまる前に知っておきたいことを講座とワークショップを通して学びます。
介護=介護保険=ケアマネにお任せするというイメージから抜け出して、
介護保険ってなに?
介護に主体的にかかわるってどんなこと?
本人や家族が笑顔で「よかった」と言える時間を迎えるためには?
ということを考える・感じる時間になればと考えています。
最後に、島村さんのおっしゃっていたお話で、印象的だった言葉をご紹介します。
「自分らしい暮らしを考えることで自分自身を育て、周りとの関係を円滑にしますし(中略)制度を育て、社会を育てる側面もあります。」
少し介護の景色が変わるかもしれません。
【開催日時】
2019年10月7日(月)19:00~21:00(開場18:30)
【場所】
カフェスロー
【参加費】
1,500円(1人当たり100ぶんじご利用いただけます)
【参加対象者】
何らかの介護は必要になっても、生きている限り自分らしい人生を送りたいと思っている方、そういう家族やまわりの誰かを応援したい方、ぜひご一緒に!
【講師】
島村八重子さん(全国マイケアプラン・ネットワーク代表)
岸沙祐里さん(全国マイケアプラン・ネットワーク運営委員)
【プログラム】
■講座:マイケアプラン基礎講座
■ワークショップ:疑似家族でケアプランをたてよう
【申し込み方法】
訪問介護ことり(kotori.kaigo☆gmail.com ※☆をアットマークに変えて送信)まで、
2019年6月28日金曜日
今会わないと
以前にあったご依頼のお話です。
ケアマネージャーから「今日の夕方から入れないか」とお電話がありました。
毎日、朝晩と。
もしかすると、と思いましたが、予想の通りターミナル期の方でした。
急に状態がかわって、至急で体制を整えていると。
週末のお電話だったため、おそらく大きな事業所は受付をされていないのだろうと思い、自分たちがケアに伺うことの意味が大きいと感じました。
通常であれば「相談してからお返事します」とお伝えし、サービス提供責任者(サ責)でシフト等含め相談を行いますが、この時は「なるべく入れるようにします」と付け加えました。
誰がどう動けばほかの利用者さんに迷惑をかけることなく訪問できるのかをメモしてから、少しごり押し気味で、電話でほかのサ責と相談をしました。そしてケアマネージャーへ承諾のご連絡。
「冗談もおっしゃっていたのにね。」
その方は、わたしたちが訪問に入る前に、ご逝去されました。
「でも、会えた。お会いできた。」
契約に伺ったときに少しお話することができた、その時間が思い出されました。
次の日。事業所会議で、多少の無理をしてでも訪問するべきだと強く出ていたことを指摘されました。「なんで行ったほうがいいと思ったの?絶対という感じがした。」と聞かれましたが、責められているとは思わなかったので、少し考えました。でも浮かんだ答えはひとつだけで、「今会わないと会えないと思ったから。」でした。
2019年6月6日木曜日
ご近所さん
訪問するのは、週に1回の方もいれば7回の方もいる。朝昼晩ということになればそれ以上。
「いろいろと話すことができる関係もできるでしょうね。あ、でも週1回とか何カ月かだけという方はそういう訳にはいかないか。」と言われたことがあったけど。ご想像にお任せしますという気持ちを込めて、笑うことで気持ちをぐっと抑えた。
訪問先のお宅だけでなく、ご近所さんと顔が見える関係になってくることもある。
これは回数や頻度が関係していると思う。
お宅を出たところでお隣さんやお向いさんに手招きをされて、
「何か力になれたらと思うんだけど、どうしたらいいかな。」
「声をかけたら迷惑かな。例えばあいさつとかどうなんだろう。」
「がんばってって言うのはよくないっていうけど、どうなんだろう。」
あぁ、こんなまなざしに守られているんだな、と思う。
個人的な情報はお伝えできないけど、「あいさつ、喜ばれると思います。」「ぜひそうして差し上げてください。」「そう言えば、意識したことはないけど、わたしもがんばってって言っていないかも。」など少しお話をする。
帰ろうとしたら自転車のかごにお野菜を入れてくださっていた方もいた。
「そちらのお宅にはもうあげたから、これはあなたの分ね。」
チャイムを鳴らしてお礼を伝えたら、さっぱりとした笑顔を見せてくださった。
2019年5月15日水曜日
今日のことり
想像力は必要だけど、勝手に想像して分かった気持ちになって裁くようなことにはならないでほしいと思う。裁いたり、評価したりしないでほしい。そう思うし、自分もそうでありたい。
想像力は大切にしたい。でも、想像力も自分の想像できる範囲でしかないことも事実だと思う。
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「女学校時代の修学旅行の行先は広島だった」と、その方はおっしゃった。80歳は何年も前に過ぎている。
わたしの高校の修学旅行は広島・神戸・倉敷でしたと言ったら、広島では被爆した人が案内してくれた?と聞かれ、案内役はたしか先生かバスガイドさんだったと思いますと答えたら、その話をしてくれた。
じっくり見ていたら、ほかの生徒さんに置いて行かれてしまって、キョロキョロしていたら被爆の跡のあるその方が話しかけてきてくれたのだそうだ。
「腕の方はもっとひどいんだ。でもお嬢さんには衝撃が強いだろうから見せないね。」と言ってね。しばらくして友だちに「こっちこっち!」と呼ばれて、すみません行かなければいけないのでとその場を去ったのだけど、友だちからは「自分だけずるい」と言われ、わたしは友だちが呼んでくれてよかったと思ったの、と。
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「焼きうどんになめたけを少し混ぜるとおいしいのよ~だから今日なめたけをお願いしたんだけどね。少しよ少し。わたしは、なんだけどね~」とすごくうれしそうにおっしゃる。えー、なめたけを~!と私はびっくりする。そして、2人で大笑いをする。
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怒られたことを、八木亜希子さんはノートにつけていたと聞いた。怒ってもらえるのは若いうちだけだから、と。
気持ちを切り替えるとか忘れよう!ではなく、残していたといいなと思った。やってみようかなと思った。怒るのはとても大変なことだから、もし私が怒る側だったら、そうしてくれていたら勇気を出して怒ってよかったと思う。
2019年4月26日金曜日
最近のこと、り
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入所することにしたと、ご本人から聞いた。
入所することにしたと、ご本人から聞いた。
しっかりされていて、体力もあって、ご自宅で一人で生活することはまだまだ可能にも思われたけど、ご本人は身近な人の例を出しながら「あの人は時期を逃したわね(入所するのが遅いという意味)」などとお話されることもあったから、あるのだと思った、この方の「ここ」というタイミングが。誰かが「まだ平気じゃないですか?」と言えば、わかってもらえない感じだけが届いてしまうように思えた。
「お友だちになれそうだったのに、ごめんね。」とおっしゃった。ごめんねと言わせてしまった。
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これから訪問をすることになった方のお宅に、契約で伺った。ケアマネージャーはその方との付き合いが長く、わたしは初対面。
ごあいさつをして、リビングへ案内していただいて、改めて名刺を渡してごあいさつをする。
と、何となく不安そうにこちらを見つめる、ように見えた。
どうしようか、どんな価値観をお持ちかはまだ分からないけど、
「この人で大丈夫かしら…という感じでしょうかね」と、笑って話しかけてみた。
笑ってくださったけど、そうねという感じにも思えた。
その方に比べたら若いのだし、女性であるだけで頼りなく思う方もいる(逆もしかり)。知らない人が家に出入りすることになる不安は少なからずあるはずだし、運悪くわたしは前髪を切りすぎている。関係ないかもしれないけど。
「たぶん大丈夫だと思うけど、何かあったら連絡くださいね」と、帰り道にケアマネージャーが言ってくれた。きっとわたしに直接何かを言える方ではないような気がしたので、「ありがとうございます。そちらに連絡があったら遠慮なく教えてください。」と伝えた。
■
サクラマンテマという花を分けていただいた。
ご自宅の庭で育てていた植物を、管理するのがもう大変で辛いとのお話だった。「処分してしまおうかと思ったけど、でも生きているから」と。
ビニール袋に新聞紙を敷いて、自転車のかごに載せてくださった。
暑い日だったので、少し弱ったように見えたけど、事務所の空いていた鉢に植え替えて、ほかの植物の間に、前からあったように感じられる場所を探して置いた。
ほかの鉢と合わせてお水をあげたら、うっそうとした感じが増して
「紫もピンクも黄色もあって、きれいね~」と、バスを待っている方が声をかけてくれた。
2019年4月12日金曜日
「生命の活性化」
事務所の前を「ジャングルにしたらいいわよ」と、ベンチに座っていたおばさまに言われたのをきっかけに、どんどん植物を迎え入れている。
その中には、以前ここで働いてくれていたOっちのおうちからいただいた鉢もあって、Oっちブログ見てくれているかなぁと思うので、報告がてら。
枇杷はこの冬を越えるまでじっとして、葉も増えていなかったけど、春になったらどんどん黄緑のやわらかい芽が出てきた。山茶花は、うちに来たときには根っこがほとんど食べられてしまっていたそうで、つぼみはつけるんだけど咲くところまで辿り着かなかった。
大好きな花屋さんからやってきた「陽光桜」は、目の前の野川に咲くソメイヨシノよりも一足早く満開になって、その濃い花色もあって、いろんな人に褒めてもらっていた。ちょうどバスが信号で止まって、そのときに窓から見てくれている人の表情が見えたりすると、こちらまでうれしくなった。
毎年「これは何の花?」と聞かれる「ジューンベリー」。もともとの木の形もあって、枝垂桜のようにも見える。白くて小さな花がたくさんついたから、6月頃にお皿一杯に実を収穫できそうだ。
去年の秋にやってきた「ミッキーマウスの木」は謎めいている。「鳥がよく来る木」で「ミッキーマウスのような実」がなるらしい。まったく想像がつかないので、インターネットで調べたりせずにその時を待っている。
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国分寺には「介護道場」なるものがあり、この間参加させていただいた。
先生が「生活という言葉は略語です。正しい言葉はなんでしょうか?」と問う。
「なんだろう」「人生活動…?」「あぁ!そうかも!」などと席の隣の方と話していたが、正解は「生命の活性化」!と、生活支援は「生命の活性化を支援する」ことになる。
すごい。そんなこと、できるんだろうか。
植物にとっての水や肥料や、太陽のようなこと?
雑草を抜いたり、風よけをしたり、寒いのが苦手な植物は冬に場所を変えたり?
生命の活性化。生命なんだ。
知るところからだ。時間を使って。
2019年2月5日火曜日
人を尊敬する気持ちはエネルギーになる
人生の節々で感じるのは、
人を尊敬する気持ちは、とても大きなエネルギーになるということ。
一目会っただけで、受け入れてもらえたと感じた看護師さん。
堂々として、受け止める懐の広さが態度に出ていたヘルパーさん。
ほかの家族に配慮しながら、ケアチームの実現可能なやり方を提案してくださったご家族。
そして、どんな状況にあっても家の中心であり、ケアチームの力を最大限に引き出してくださる利用者ご本人。
チームの各職が一堂にあつまり、ひるまずにそこに居て、ご本人を中心にこれから必要なことを探っていけたことで、「担当者会議」の意味が分かった気がした。
とてもいい空気が室内にあふれていて、病状とは対称的に明るい雰囲気だった。
このチームでならいける、とご本人やご家族に思っていただけていたら在り難い。
自分の弱さや無力さ、小ささを思い知った。ガツンときた。
でもそのことを悲しむのではなくて(これが今までの自分からすると意外だった)、
まだまだ変わっていけるんだなと思えたのがうれしかった。
こんな風に在りたいと思える人たちがそこにはいて、
その人たちと一緒に向っていけることが本当に在り難いことなんだと思った。
人と出会うというのはすごい。
人との、先輩たちとの、選べない出会いの連続であるこの仕事に就いて、本当によかった。
もっともっと、よくなっていきたい。
たくさんへこんで立ち直りたい。
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