訪問先から帰ると、
ことりのパンフレット挿しに、お届け物1件あり。
あぁ、きっとあの方だ!と思い浮かべてニヤリ。
その日の夕方、
事務所の前のベンチに座る、見慣れた背中あり。
駆け寄って、声をかけると、
「あー、わかった?」と眼鏡の奥のやさしい目とよく通る声。
「お花をもらったのよ、でもわたし出掛けるところだったからさ」、とKさん。
早速花瓶に活けました、すごくうれしい、とわたし。
にこっと笑って、
「ここのベンチ、すごく助かる。脚が悪いからさ、年寄りにはこういうのいいのよ。」
そう言うと、じゃ!と片手を挙げて、コミュニティバスに乗っていってしまった。
去り際がかっこいい。
からりとした余韻が残る。
事務所の目の前にはバス停がある。
敷地ギリギリのところに置けば、座ってバスを待てるよねとベンチを作った。
今日も誰かが座ってる。
知らない人とあいさつをする、いい口実になる。
《補足》
Kさんからのお届け物、
冬にはこんなポップな組み合わせのこともあった。
2016年5月26日木曜日
2016年5月14日土曜日
「寒牡丹」
作品名:寒牡丹
作者:Eさん
Eさんはとてもチャーミングな女性で、まだ数えるほどしかお会いしていない頃、わたしの緊張を察してか、「あなたはエプロンがしわくちゃだからリラックスできていいわ」と茶目っ気たっぷりの笑顔を見せてくださった方。
この『寒牡丹』は冬の間だけお宅の居間に飾ってあるものと同じもので、聞けばデイサービスでのぬりえの時間に仕上げたのだということでした。
すてきだなぁと見ていたのを気づかれたのか、後日Eさんが「そうそう、これ、あなたに。失礼でなければどうぞ。」と。
「葉っぱの茎の部分ってどんな風だったかなと思って、見てみたのよ。」
『寒牡丹』の話は途切れず、ニコニコとお話しされるEさん。どのタイミングだったか、この感じ知ってるんだけど何だったかなと思うような瞬間がありました。
何となく気になったまま、作品を大事にカバンへしまって、次のお宅へ。自転車を走らせながら思い出したのは小学生のころの教室の風景でした。休み時間に、小さくて髪の長いまなちゃんが描く絵をみんなで囲んで見ている様子。わたしは「へぇ、自転車ってこういう部品が組み合わさってできているんだ」「よく見ているなぁ」と思いながら、次はあれを、次はこれをとリクエストしていました。絵を通してそのモノと出会えるような感じが好きでした。
同じように、Eさんのまなざしを通して出来上がった『寒牡丹』が、牡丹の花を教えてくれた感じがしたんだなぁと。その人が合わせたピントが、自分が見過ごしていたことを気づかせてくれる。
葉っぱの根元の太い茎は、赤や茶色や緑の混ざった色で塗られていました。
2016年5月6日金曜日
介護スタッフ募集します!
開業してから約1年。
やっと、いや、いよいよ仲間を募集します!
決して楽な仕事ではありません。
「でも毎日よく笑ってるなー」と思うんです。
結局それは、
訪問先で出会えるほほえみと、
何でも相談できる仲間、
地域の応援があるからだな、という結論にたどり着きました。
そういう事業所です。
訪問介護ことりで一緒に介護しませんか?
--------------------------------------------
【雇用形態】パート
【職 種】訪問介護ヘルパー
【資 格】初任者研修修了(旧ヘルパー2級)以上
※訪問介護の実務経験のある方
【勤務時間】8:00~18:00の間、実働5時間×週5日
【給 与】時給1,200円 (処遇改善手当あり)
【勤務地】国分寺およびその周辺
【待 遇】移動手当、社会保険完備他
【備 考】体力に自信のある方、自転車通勤可能な方、
とにもかくにも介護の仕事が好きな方、特にお待ちしています!
試用期間3ヶ月あり
【応募方法】まずはお電話かメールでご連絡ください
訪問介護ことり 採用担当 齋藤
電話 042-316-8547
メール kotori.kaigo★gmail.com ( ★は@に変更してください)
○今回の募集は、あえて「パートさん」とさせていただきました。
「登録さん」は、ケアに入っている時間のみ時給が発生します。
一方「パートさん」であれば、仮に8:00~13:00勤務とした場合、
5時間分は時給が支払われます。
ケアのない時間には事務作業などをしていただく予定です。
「“登録さん”って何?」 「なんで“パートさん”にしたの?」という話は、また改めて!
と、もろもろ条件ございますが、
一番は、
明るく元気な人と会いたい!
どんな方と一緒にお仕事できるのか
楽しみです。
ご連絡お待ちしております!
2016年5月4日水曜日
写真の話
訪問介護ことりの壁には、一枚の写真と一枚のことりの版画が掛かっています。
今日は写真のお話。
ある日、いつものように僕が訪問介護ことり事業所(以下、ことり)でボーとしていると、おばあさんがやってきました。
おばあさんが言うには
「うちのじいさんが最近、あやしい。あまり外に出なくなった。
一日中、家でぼーとしてる。あれは、あやしい。」
ふむ、たしかにあやしいですね。
「むかしは、よく外に出ては何かして帰ってきたもんだけど」
あやしい談義をしていると、おばあさん、気がついた。
ことりの中の白い壁に気がついた。
そして、ひらめいた。
「その壁をちょっと貸してほしんだけど」
なになにどーした
「じいさんは、写真を撮るのが好きでね。うちにたくさん写真がある。でも、飾るところがないのね」
ふむふむ
「でさ、ちょうど、よかった、この壁、貸して。この壁にじーさんの写真を飾るの。
自分の写真が飾ってあること知ったら、じーさんも写真を見に外に出るかもしれない」
僕は、すぐに了解した。
数日後、この小さな写真が飾られた。
大自然ではなく、壮大な景色でもない。
野川からゆっくりとやさしい朝もやが立ちのぼる。
それを散歩の途中で写真へ収めた、あの朝。
から、
おじいさんは、まだ、来ない。
◆出演◆
おばーさん(知り合いのハケ 大好きNさん)
登録:
投稿 (Atom)